仮性・カントンに加えて真性といったように、包茎には大きく分けて3種類の症状が存在します。いずれの状態も病気と言えるものではないものの、放置することでさまざまなデメリットが生じるため注意が必要です。
ほとんど問題がなく世の中の多くの男性がその状態である仮性包茎とは異なり、真性包茎は雑菌が溜まりやすかったり包皮炎をはじめとした感染症に罹患しやすいです。ここでは包茎の主な種類のおさらいと、さらに真性包茎の中で分けられている区分・分類について、またその状態を放置することによってもたらす影響に関して詳しく解説していきます。
包茎には3つの種類がある
まず日本だけでなく世界中を見渡しても多くの男性がこの状態とされる、仮性包茎を見ていきます。普段は亀頭が皮で覆われており、勃起時に露出する状態です。弊害は3種類の中で最も少ないですが、亀頭粘膜はむけた状態の人に比べて弱くなるため、性病や性感染症へのリスクが微量ながら上がってしまいます。なおセックスも正常に行えるケースが多いですが、普段露出していないことが刺激に弱いという欠点も内包しており、早漏になりがちというデメリットもあります。
包皮を無理にむいて亀頭を露出したがために、強い締め付けにより元に戻せなくなった状態がカントン包茎です。亀頭の下の部分で締め付けられているため、うっ血を起こし包皮が腫れ上がった危険な状態です。そのまま放置すれば亀頭が壊死を引き起こすため、蒼穹に外科的処置が必要となります。むいた状態でカントン型にならなくても、勃起時に締め付けによる痛みや違和感が大きい場合も同様に外科手術が必要です。
そしてメインとなる真性包茎は、普段も勃起時も常に皮をむくことができません。包皮口が異常に狭過ぎるか、亀頭と包皮がくっついている状態です。生まれたての赤ちゃんや4〜5歳くらいの乳幼児であれば普通ですが、思春期や成人してからもこの状態であれば、亀頭包皮炎や泌尿器疾患の原因となります。
真性包茎の中にもさらに細かい分類がある
真性包茎には、その症状の状態ごとに細かく分類されています。多く見られる分類として挙げられるのが、真性包茎癒着型です。亀頭と包皮内板の一部、もしくは広範囲にわたって癒着しているために露出できない状態を指します。身体の成長と共にこの癒着が解除されるのが普通ですが、癒着の解除が十分でなかったり、あるいは後天的に亀頭包皮炎によって癒着が生じた場合などが原因となりやすいです。癒着は年齢が進むほど硬くなるため、少しでも早めの受診および施術が望ましいです。
包皮口がせばまっているために、亀頭が露出できない状態は真性包茎強度絞約型に分類されます。通常は成長段階で、包皮口が押し広げられて露茎もしくは仮性包茎となります。しかし包皮口が極度に狭ければ、ほとんど拡張されないため真性包茎となってしまうというメカニズムです。
また強度絞約型よりも包皮口がさらに狭ければ、ピンホール型に分類されます。この分類に属する包皮口は、尿をかろうじて排泄できる程度しか穴が開いていないことが多いです。加えて前述の癒着型と強度絞約型や、癒着型とピンホール型が併発している真性包茎混合型という分類も存在します。この場合はそれぞれの状態を解除すべく、複合手術を行う必要があります。
真性包茎がもたらす影響・弊害
カントン包茎は非常に緊急性の高い状態ですが、今すぐ手術が必要とは言えなくても真性包茎も診察が必要です。ここからは真性包茎を放置したことによって生じる、影響や弊害について解説していきます。
一番多い症状として挙げられるのは、亀頭包皮炎です。常に包まれている状態であるため包皮や亀頭が弱く、雑菌の温床となりがちです。そのためほとんどの患部において、慢性的な亀頭包皮炎が確認されます。恥垢が歯石のように長い年月をかけて石灰化して、包皮や亀頭などデリケートな部分に傷を付けているケースも多いです。
恥垢が溜まりやすく雑菌の発生確率が高いため、細菌の繁殖によって尿路感染症に罹患しやすくなります。細菌が尿路に侵入して感染症を発症させ、さらに症状が悪化すれば精巣上体炎や膀胱炎、無精子症など重篤な病気を誘因する原因ともなり危険です。
同様に、性病や性感染症などの感染確率も高くなりやすいです。
真性包茎を放置することにより、ペニスの発育不全を起こすことも問題となります。包皮に邪魔されて、陰茎や亀頭の成長が阻害されるという訳です。勃起時にも亀頭を露出できないため、遅漏や不感症の原因にもなりえます。反対に勃起の維持が難しくなりEDを発症したり、症状そのものが原因で精神的な弊害が生まれたりといった可能性も考えられます。
まとめ
包茎の中でもカントン包茎ほど緊急性はないにしても、真性包茎を放置することにより包皮炎やそれに伴い感染症などを発症するリスクがあります。もし疾病を発症しなくても、ペニスの発育不全や性行為の際の弊害などさまざまな影響を及ぼす状態であることを自覚するのが大切です。
また一口に真性包茎と言っても、状態によって細かく分類が分かれており癒着型や強度絞約型・ピンホール型など、そのタイプごとに症状や対処法が異なります。まずは医師の診察を受けて、どのタイプであるのかを診断してもらい早めの治療を心がけると良いでしょう。
包茎治療専門クリニックのHPで包茎の種類を確認
MSクリニック(旧メンズサポートクリニック)新宿・横浜HP
https://www.climode.org/treat/houkei/shinsei.php